掛軸の 取り扱い

 
掛軸にとって湿気と、乱暴なとりあつかいは厳禁です。掛けたまま、しまったままは禁物。どんなに長くても一ヶ月以上掛けたままにしたり、逆に一年以上もしまいこんでいてはシミやカビの原因になります。必要のない時でも、年に一、二度、天気の良い日を選んで直射日光をさけ、虫干をし、防虫香を取りかえます。その時忘れずに箱もふたをあけて日陰の風通しのよいところで乾燥させて下さい。掛軸は保存が良ければ数百年でも鑑賞に耐えます。何卒丁寧に取り扱っていただき、末永くご愛蔵されますようお願いいたします。
 

掛軸のしまい方

 
 
掛軸を床の間から下ろす時は、先ず掛軸の半分ほどまで巻き上げ、落とさないよう注意して床の上に広げ、改めてまき直します。巻き直す時は決して本紙に触らないようにし、きつく巻かないでください。ゆるめに巻いて、最後だけキュとしめるようにします。風帯は写真のように先ず左の風帯を折り目のように折りたたみ、続いて右の風帯も同様にたたんで重ねて巻き込んでください。
 
 
巻紙(帯下)の端を掛軸にはさみ、掛緒の下をくぐらせ掛軸の周りにひと巻きします。この巻紙は紐の締め付けから掛軸を守るのに大変効果的です。必ず巻紙を巻くよう心がけてください。緒は掛軸を巻いた方向に手前から軸の下をくぐらせ向こう側に巻いてゆきます。写真のように3回ほど中央、右、左と巻きつけ、最後は緒の残りを二つ折りにし輪の部分を掛緒の左寄りの上から回し下にくぐらせ、続いて右寄りの掛緒の下に差し込みます。緒の端を引っ張ればスルリと緒が抜けるようにします。緒の端をひっぱり左右の長さを調節します。
 
 
桐箱や杉箱をのぞきますと掛軸の軸先が乗る枕というものが左右にあります。枕の山は大きい方と小さい方があり、掛軸を入れるとき写真のように表木(掛軸の上にある横棒)が大きい山の上に乗るよう、向きに注意します。薄紙やきれで掛軸を包み、防虫香を入れ、蓋をします。木箱の外側の紙の箱をたと紙と呼びますが、桐箱や杉箱を保護するうえで大切なものです。丁寧にお取り扱いください。
 

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